カスピ海ヨーグルトをご存知ですか?
長寿で知られるヨーロッパ東部のコーカサス地方で昔から食べられていたヨーグルトで、家森幸男さんという方が日本に持ち帰ったことにより日本国内で広まったと言われています。
一般的なヨーグルトと比べて酸味が少なく、砂糖なしでも食べられるくらい子供でもとっても食べやすい味が特徴!
我が家ではもう(わたしがお母さんになる前から)かれこれ20年近く食べ続けています。
専用の機械(ヨーグルトメーカー)がなくても、牛乳だけで菌を植え継ぎ繰り返しヨーグルトを作ることができます。
専用の種キットも売られていますが、実はこのカスピ海ヨーグルト、市販のパック売りのカスピ海ヨーグルトからも増やせるんです♩
なんてったってこれが挑戦しやすいポイント!!笑
市販のパックには、「このヨーグルトを種にしても固まらないことがあります」と記載がありますが、固まります(笑)
実験好きのわたしがいろいろ試した結果、季節関係なく誰でも失敗せずに作れる方法をご紹介するので、ぜひチャレンジしてみてくださいね!
市販のパックからカスピ海ヨーグルトを増やす方法
用意するもの
- 市販のカスピ海ヨーグルト(フジッコさんのもの)
- 牛乳
- 熱湯消毒可能な容器
用意するのはこの3つだけ!
(厳密に言うと、あとでヨーグルトをかき混ぜるスプーンもいります・・・てへへ)
容器は、浅いタッパーのようなものより、写真のような縦型で透明の容器がおすすめ。100均に行けばいろいろありますよ♩
- 熱湯消毒可能な耐熱のガラス、プラスチック製のもの
- 中身がチェックしやすい透明のもの
- 蓋つきのもの
- 浅いものではなく縦型の形
牛乳を入れた段階で容器の上に2cmくらい隙間があればヨーグルトは固まるので、蓋をきっちり閉める容器で問題ありません。(時々、容器の蓋はきっちり閉めずティッシュペーパーやキッチンペーパーを輪ゴムでとめる方法などが紹介されていますが、かえって雑菌が入りやすいので密閉容器の方が無難です)
また、牛乳はどこのメーカーのものでも良いですが、種類別が「牛乳」となっているものにします。
種類別が「加工乳」となっているものはヨーグルトが固まらないので注意!
乳脂肪分は何%でもかまいません(高脂肪のものだと濃厚なヨーグルトになります)が、とにかく加工乳じゃなくて生乳100%のものにすること。
カスピ海ヨーグルトの作り方
カスピ海ヨーグルトの作り方についてはすでにいろんなサイトで紹介されていますが、失敗しやすいポイントというものがあります。
試すの大好き、実験大好きなわたしがたどり着いた「誰でも簡単に失敗せずに作れる方法」を説明します!
例えば容量500mlの容器なら、種となるヨーグルトは50g程度。
(大さじ3杯くらい)
神経質に量る必要はありません。
【容器の1割くらい】を合言葉にいってください。
※種ヨーグルトの量は多すぎるとうまく固まりません。
冷蔵庫から出したての牛乳はキンキンに冷えていますよね。カスピ海ヨーグルトが固まるのに適した温度は20℃〜30℃なので、上手に作るコツとして「牛乳を少しだけ温める」のがポイント!
ただし触って「あつっ!」となるまでチンしてはいけません。(カスピ海ヨーグルトの菌が死んでしまいます)
わたしがたどり着いた最適なチンの時間は、牛乳500mlの場合「300Wで2分30秒」です。
いっきにすべての牛乳を入れると混ぜにくいので、3等分に分けてまぜるのがポイント!
どのくらい混ぜるん?ってよく聞かれるんですが、めっちゃよく混ぜてください!!牛乳ともとのヨーグルトが完全に一体化して「飲むヨーグルト化」するくらいまで混ぜてね。
残りの牛乳も3分の1ずつ入れてよく混ぜてください。
夏は6〜12時間、春や秋は12〜24時間、冬は24〜48時間で固まります。
固まったかどうかは、容器を少し傾けてチェックしてね。
これでできあがり!
ヨーグルトメーカーがなくても、種菌から育てなくても、これだけでカスピ海ヨーグルトができちゃいます。
できあがったヨーグルトは、発酵が進みすぎないように冷蔵庫で保存し、1週間程度で食べ切りましょう。
このまま繰り返し植え継いでいく
ここで作ったヨーグルトを種に、また次のヨーグルトが半永久的に作り続けられます。
その時は上記のステップで、<種になるヨーグルト>を<作ろうとするヨーグルト総量の1割分くらい>、清潔な容器に入れて、ぬるくチンした牛乳を入れてよくまぜて放置!
種ヨーグルトは表面のものではなく、容器の真ん中あたりからとると雑菌が入りにくくてGOOD!
100均で買ってきた容器さえあれば牛乳だけで何度もカスピ海ヨーグルトが作れる。
牛乳代だけで1リットルのカスピ海ヨーグルトが作れる!!めっちゃお得〜〜〜!!
カスピ海ヨーグルトを作るときの注意事項
いくつか失敗しやすいポイントがあります。
勘違いされやすいところでもあるので、ここ押さえておいてね〜〜〜!!
1. ヨーグルトメーカーを使わないこと!
ヨーグルトメーカー不要でできる・・・っていっても、ぶっちゃけヨーグルトメーカーあった方がいいんじゃない!?って思われがち。
違う、違うんだわ!!
むしろヨーグルトメーカーは使ったらダメ。
一般的なヨーグルトメーカーは設定温度が40℃くらいに設定されています。
でもカスピ海ヨーグルトが固まる最適温度は20℃〜30℃なので、一般的なヨーグルトメーカーだと温度が高すぎてカスピ海ヨーグルトの菌は死んじゃうので気をつけて。
2. 牛乳のあたためすぎに注意
300Wなんかでレンチンしてたら、時間かかって仕方ない!500Wとか600Wで短時間であっためたろ!!って思ったらダメです。
何度も書くけどカスピ海ヨーグルトが固まる最適温度は20℃〜30℃なので、あくまでもレンチンするのは牛乳をあっためるためではなくキンキンに冷えた牛乳を室温に戻すための作業。
触って「あたたかい」と感じるまでレンチンするのは、あたためすぎです。
500mlの牛乳を300Wで2分半レンチンしたものは、触ってもまだ「冷たい」と感じる程度ですが、「もっとあったかくないとダメなんじゃ・・・?」と不安がらず、ちょうど良い温度のはずなのでこのままいったってください。
3. 種ヨーグルトの入れすぎはNG
なんか種ヨーグルトたくさん入れたほうがうまくできそう・・・
っていうのは違います。
(カスピ海ヨーグルト民にくれぐれもお願いする事項)
4. こたつ、ホットカーペットもNG
種ヨーグルトが1割って、見た目「すくな!」って感じるし、本当にこれで固まるん?って不安になる量ですが、1割が最適解なので不安がらずに作ってください。
むしろ種ヨーグルトが多すぎると固まらない原因になるので、くれぐれも種ヨーグルトは1割でお願いします。
これまた、半日経っても1日経っても固まらないことを不安がってこたつの中やホットカーペットの上にヨーグルトを置いておく・・・のもNG!!
カスピ海ヨーグルトの菌は30℃以上になると死んでしまいます。
真冬で室温が低い場合は確かに固まりにくいのですが、そんな時は
- エアコンのきいた部屋に置く
- 南向きの窓際に置いておく
などの工夫をしましょう!
冬はどうしても固まるのが遅いので、最大48時間くらいまで様子をみてくださいね。
以上のことを守って作れば、何度も繰り返しヨーグルトを植え継いで楽しめます。
自家製ですので、いくら清潔な容器やスプーンを使っていても何度も植え継ぐうちに雑菌が入り、うまく固まらなくなることも。
そんな時はまたスーパーで市販のカスピ海ヨーグルトを買ってくればいつでも再開OKなのが、この方法の最大のメリット♩
こんな時は食べないようにしてね
- ヨーグルトに刺すような酸味がある
- 表面がピンク色、褐色、灰色などに変色している
- できあがったヨーグルトが分離してボソボソになっている
- ヨーグルトの味に苦味やピリピリした感じがある
上記のようなときは、ヨーグルトに雑菌が入った可能性があるので、食べたり種ヨーグルトとして使用するのをやめて新しい市販パックを買ってきましょう!
カスピ海ヨーグルトを植え継ぐのは、個人的にはただお得なだけではなく、一般的なヨーグルトよりも断然食べやすくて美味しいというメリットを感じています♩
少しジャムをのせたり、フルーツグラノーラをのせたり、はちみつをかけてもとっても美味しいですが、酸味がとても少ないので一般的なヨーグルトよりもジャム等は少目でOK!子供でもとても食べやすい味です。
ぜひぜひたのしいヨーグルトライフを〜〜〜!