【母乳神話】ってなんだろう?母乳育児にはメリットがたくさん!

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当ブログにお越しいただきありがとうございます。

もう何年も前の話ですが、わたしは産後、いわゆる「母乳神話」に苦しめられながら過ごした経験がある二児の母です。(苦しめられながらも苦労して2人を完母で育てました。)

母乳神話、とはよく聞きますが、いったい何なんでしょうね。この言葉、すごいパワーワードですよね。

本当に母乳で育てる方が良いのでしょうか?

そもそも母乳神話ってなんだろう

「母乳で育てる母親」を神聖化して、それがいつしか「母乳で育ててこそ母親」「ミルク育児は母親失格」のような歪んだ価値観となり、苦しめられるお母さんがたくさんいます。(過去のわたし含めて)

そもそも「神話」とは、

・その氏族・部族・民族の神を中心にして、往古の事実として伝えられた説話。
・実体は明らかでないのに、長い間人々によって絶対のものと信じこまれ、称賛や畏怖の目で見られてきた事柄。

という意味。

果たして「母乳で育てる方が良い」ことは、本当に神話なのでしょうか。

実体がない(明らかではない)のに、長い間人々によって絶対のものとして信じ込まれていたのでしょうか?

母乳で育てることの医学的なメリット

母乳で育てることの医学的なメリットは、WHOをはじめとしたさまざまな研究機関によって証明されています。

だからこそ、母子手帳や育児書には「できるだけ母乳で」と書いてあるわけですよね。

(そのわりに多くの産院では、きちんと母乳育児のサポートがされていないなと感じますが)

母乳育児のメリットには短期的なもの(赤ちゃんが2歳くらいになるまで)と、長期的なものがありますが、長期的なメリットについては、子供が大きく成長するまでの間には母乳以外にも様々な要素が複雑に存在しますから、短期的なメリットほど明白ではないだろうと個人的には感じます。

代表的な、よく知られている点を挙げてみます。

短期的な利点

  1. 様々な感染症にかかりにくくなる(母乳に含まれる免疫成分による)
  2. 下痢、嘔吐をしづらくなる(ミルクよりも消化に負担がかからないため)
  3. 乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクが減少する(36%)

6ヶ月まで母乳で育った赤ちゃんは、混合栄養またはミルクのみで育った赤ちゃんよりも2歳までに感染症にかかるリスクが43%減少することがわかっています。

こういった科学的根拠にもとづき、WHOは「生後半年までは母乳のみで育て、離乳食開始後も2歳までは母乳育児を続けること」を推奨しているのです。

小さじ一杯の母乳には、菌を殺す細胞が300万個も含まれています!

また、「母乳は腹持ちが悪い」「ミルクは腹持ちが良い」とよく言いますが、腹持ちが悪いというのは言い換えれば「消化が良い」「胃腸に負担がかからない」ということ。

しばしば母乳の腹持ちの悪さがクローズアップされてしまうことがありますが、母乳はまだ消化器官が未熟な赤ちゃんにとって、負担が少ない最良の栄養食なんです。

乳幼児突然死症候群については原因がはっきりとわかっていませんが、母乳の赤ちゃんの方がリスクが少ないことが多くの研究で明らかになっています。

長期的な利点

  1. 小児白血病の発症率が低下する
  2. 肥満リスクの低下
  3. 知能の向上

ただしこれら長期的な利点は、先にも書いたように、短期的な利点よりは明確さに欠けます。

ほぼミルクで育ったわたし自身は、40歳になった今も若干肥満気味ですが・・・それはミルクだけのせいではないはず(笑)。

まだまだ研究データが短期的な利点ほど多くないのですが、上記のような研究データもあるそうです!

母親側の利点

母乳育児によるメリットは、赤ちゃんだけではなくお母さん側にもあります。

  1. 子宮の収縮を促し、母体の回復を早める(オキシトシンのはたらき)
  2. 産後うつになるリスクが減少
  3. 出産前の体重に戻りやすい
  4. 乳がん、卵巣がん、子宮がんを含む多くのがんの発症リスクを下げる

赤ちゃんにおっぱいを吸われることにより、幸福ホルモンとか愛情ホルモンとも呼ばれる「オキシトシン」が分泌されます。

このオキシトシンのはたらきで母乳が分泌されることは広く知られています。

赤ちゃんが吸えば吸うほどオキシトシンが分泌され、オキシトシンが出れば出るほど母乳も出て、母体も回復するというわけです。

また、1日トータルで1リットルほど授乳する頃になると、お母さんは1日に授乳だけで650kcalものカロリーを消費します。(1ccで0.65kcal消費するそうです)

産後ダイエット成功の最大の秘訣は、母乳育児と言っても過言ではありません。

その代わり、断乳したら太るお母さんは続出だけどね・・・
部活引退して太る高校生と同じやな

そして授乳経験が乳がん等の発症リスクを下げることは、長期的な母親側のメリットともいえます。乳がんの発症リスクには、授乳経験の有無だけでなく、「授乳期間」も大きく関係していることが明らかになっています。

母乳育児が良い=神話ではない

それは神話でもなんでもない、事実です。

「母乳で育てた方が赤ちゃんにとっても、お母さんにとっても良い」これがシンプルに事実。

もちろん様々な事情があって、母乳育児を断念するお母さんもいます。それも赤ちゃんのためにお母さんがした、素晴らしい選択です。

でももし、産前、産後まもない段階でこのブログを読んでくださっているあなたが、「母乳でもミルクでも、そんなにこだわりはない」「どっちでもいいかな」「ミルクの方がなんとなく楽そう」という気持ちで

安易にミルクを選択しようとしているのなら、ちょっと待った!と言いたい。

体の仕組み上、「今日は終日ミルクで明日は母乳」「今週は旅行に行くからミルク」と、パンを食べるかお米を食べるかのような選び方はできないし、一度ミルク育児になったらもう母乳育児には戻れません。

母乳育児には上記のような素晴らしい医学的メリットがたくさんあります。

医学的なメリット以外にも・・・

  1. ミルク代がかからず、経済的
  2. 消毒要らず、パッと出してパッと飲ませられる
  3. 外出時、荷物不要

いろいろ楽ちんなメリットがたくさん。

(その代わり、お酒は飲めないしお父さんが授乳に参加できないなど、ミルクと比べた時のデメリットもあります)

どうでもいいデメリットの中には、母乳育児中はワンピースが着られないというものも・・・(笑)

今、母乳で育てているお母さんは自信をもって!

「絶対母乳育児がしたい!」と心に決めて頑張ってきたお母さん、自然とさほど苦労することなく、母乳育児が軌道に乗っているお母さん。両方いらっしゃると思いますが、胸を張って自信を持って、授乳していきましょう!

母乳育児をあきらめようとしているお母さんへ

そんな方に読んでほしいなと思う記事を書きました。

わたしのつたない文章で、想いが伝わるでしょうか・・・読んでいただけたら嬉しいです。

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